老兵の独り言

八尾市をはじめとする全国での左翼情報チェックと真正保守の陣営拡大を願っています。 国連をはじめとする人権条約を基礎とする国内法の点検と法破棄運動も行っています。

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小林よしのり著関東にお住まいに鈴木様は、常日ごろから、保守の真髄を求めて、論考をお書きです。
その論考は、小生にも大きな示唆を与えてくださっています。

この度「パール真論」を呼んでというご意見を出されました。
是非ミクシィの皆様にもお読みいただきたいと強く思い、鈴木様のお許しを得て、ここに転載いたします。


鈴木敏明


小林よしのり著 「パール真論」を読んで

私は去年の4月頃ミクシィーに入会しました。その時期私は、小林よしのりというマンガ家の名前を知っていたかどうかさだかではありません。ミクシィーで多くの若い人たち(20代ー30代)がまともな歴史観を日記で披露するのを読んでびっくりしました。彼らとの交流を深めるにつれて彼らのほとんどが、小林よしのりのマンガ「戦争論」の影響を受けているのを知った。

私のマイミクが小林よしのりのマンガ三冊貸してくました。マンガと言っても文字がびっしりつまったマンガでした。読んで驚きました。私も大作「大東亜戦争は、アメリカが悪い」の出版前は猛勉強しましたが、小林も猛勉強したことはまちがいない。私と小林の、大東亜戦争史観は全く同じです。自虐史観を教え込まれた20代―30台の若い人に小林が与えた影響力は大変なものです。年寄りの私からすれば、小林はすばらしいことをしてくれたと、小林の功績を素直に認めるものです。その小林が、新作「パール真論」を6月末に出版した。

中島岳志、北海道大学公共政策大学院准教授が、「パール判事、東京裁判批判と絶対平和主義」を昨年出版した。小林はこの本を本屋で立ち読みしたら、本文の中に自分の名前を発見、そこには「小林よしのりが『パール判決書』を不適切に引用し、一部分を都合よく切り取り、『大東亜戦争肯定論』の主張につなげていると批判していた。そこで小林はその本を買って熟読してみるとなんと、不適切な引用も歪曲も全部、中島自身がやっていることに彼は怒りを感じたのです。

しかも中島のこの本は、評論家の西部すすむ(漢字変換できず)、御厨貴(東大教授)、山内昌之(東大教授)、長崎陽子(竜谷大教授)、等等に絶賛されているのです。また朝日新聞や読売新聞の書評欄で絶賛された。昨年8月14日のNHKスペシャル「パール判事は何を問いかけたのか」では(パール判事は)戦後日本が得た平和憲法の精神が世界に広がってほしいと訴えています」というナレーションで番組を締めくくった。

小林よしのりは、パール判事著「パール判決書」に対する根拠なき流言飛語が書物やテレビで大衆に伝えられ、歴史を歪曲していく危険を看過しておくにはいかない」と中島岳志に対する徹底した反論を書いた。その本のタイトルが「パール真論」です。私自身は、パールが書いた「パール判決書」の概要は他人の書いた本などで大体知っておりますが、直接自ら読んだわけではありません。小林のこの本は、「パール判決書」を徹底的に検証していますので買ってみたわけです。

小林に言わせれば、中島岳志を称賛する新聞や知識人は、「パール判決書」を実際に読んでなく、中島が左翼に好まれるような事を書いてくれたのでそれに飛びついただけです。
左翼の連中の習性として、日本に有利な史料は、徹底して無視してきました。例えばマッカーサーの議会での証言「大東亜戦争は、日本の自衛戦争であった」など。この「パール判決書」はいままでパールの日本無罪論としてあまりにも有名で、しかもこの本は膨大(1235頁)で難解な文章と言われています。だから左翼によって読まれることもなく無視されていました。もし日本に不利な史料であれば、左翼の連中は、例え難解な文章でもとびついたことにまちがいないでしょう。このため彼らはこの本をほとんど自分で読んでいないのです。

それでは著者の中島はどうでしょうか。まさか著者自身が「パール判決書」を読まないで書くことはできないでしょう。小林が中島の本、「パール判事 東京裁判批判と絶対平和主義」を読んで驚いたのは、あまりにも史料検証が作為的で曲解が激しいことです。
例えば「彼(パール)にとって憲法九条は、日本人が勇気をもって死守すべき重要なものであり、ガンディー主義を明文化した理想の宣言文であった」とまで断定しているのです。
これでは左翼の連中が飛びつくわけです。

「初めに自分の「薄らサヨク」イデオロギーがあり、史料からこれに都合のいい言葉を文脈から切り離してつまみ出し、曲解して紹介する。挙句の果ては、『パール判事が憲法9条の死守を主張し続けた』などと完全な捏造で本1冊書き上げてしまう。すでに絶版になっていた本を史料とすれば、読んでない者にわからないと思っていたのか?」と小林が激怒するのも当然でしょう。

東京裁判で最大の争点は「共同謀議」があったかどうかという点です。すなわち「A級戦犯」被告28人が共謀して侵略戦争を計画、実行したのかどうかということです。そのため「パール判決書」では、この共同謀議に大変なページ数を割いています。「全面的共同謀議」の結論では、中島は「日本の為政者、外交官および政治家らは、おそらく間違っていたのだろう。またおそらくみずから過ちを犯したのであろう」とここだけの引用で終わっているのです。ところが重要なのはこの後に続く文章なのです。それをわざと無視しているのです。無視された文章とは、「しかしかれらは共同謀議者ではなかった。かれらは共同謀議はしなかったのである。起こったことを正しく評価するためには、各事件を全体中におけるそれ本来の位置にすえてみて初めて、正しく評価することができる。これらの事件を生ぜしめた政治的、経済的な諸事情の全部を検討することを回避してはならない」

「全面共同謀議」の結論の部分も長い文章になっていますが、その中でパールは「本官の意見としては全面共同謀議という話全体は、途方も無い非常識なものであると思う」とはっきり書いています。

「中島が左翼系メディアで吹聴しているパールは東京裁判を一部肯定していた説も全くインチキ、だからだれにもわかりやすく完璧に検証してやる」と小林が主張しているように徹底的に中島を論破しています。本文中、小林は激怒していますが、私にも同じような体験があるから理解できます。一昨年の10月私は、「原爆正当化のアメリカと従軍慰安婦謝罪の日本」という本を出版した。「従軍慰安婦」事件を調べるために朝日新聞の記事を読みまくり検証した。朝日も史料に対する作為的な曲解、歪曲、捏造もひどいものでした。彼らの都合いい部分は、活字にしますが、つごう悪い部分は無視してしまうのです。原稿を書いているうちに自然と文章が激怒化してしまうのです。

私の場合は対象が朝日新聞です。小林の場合は中島岳志という学者です。学者が史料を自分が好むように歪曲、曲解、捏造しても社会的地位に影響ないのでしょうか。読者は信じて読むのです。読者をだます一種の犯罪行為のような気がしてなりません。

評論家、西部すすむは、小林と中島の論争には小林に軍配を挙げています。しかしそれについて小林はこう書いています。
「西部がわしと中島の論争でわしに軍配を挙げているからといって、誤魔化されてはいけない。わしへの批判だけは退けておく一方で『右派がパールご都合主義的に利用している』という中島の主張そのものは擁護しようというのが西部の『パール判事は保守派の友足り得ない』(「正論」2008年1月号)という論文の真意である。しかもその根拠が何一つ史料に基づかない、西部が勝ってに頭の中だけで偏見を元に作り上げた妄想でしかないのだから、わしは一読して唖然としてしまった」

これを読んだとき、やはりそうかと思った。私は保守論壇の知識人でもこの西部をまったくかっていないからです。いずれにしても左翼は当然のこと、保守の人たちでも「パール判決書」を全部読んだ人は少ないのです。小林は、この「パール判決書」を徹底的に検証してくれているので、彼の新著、「パール真論」は、私のお勧め本です。
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左翼から集中攻撃を受けている「靖国」上映中止問題に、山本様は各側面からのポイントを纏めて、論説されています。
左翼と敵対するうえで理論武装に適していますのでご紹介します。


【論説】映画「靖国」上映中止
                  時局心話會代表 山本善心



 中国人の李纓(リ・イン)監督が撮った映画「靖国」の上映をめぐる論争が
喧しい。封切りは4月の予定であったが、東京・大阪の5館が上映中止を決
めた。問題の争点は、なぜ映画館が上映禁止を決めたかである。抗議電話
や街宣車がうるさいからだとの記事もあったが、映画館側は「ほとんど抗議
や妨害はなかった」と答えている。

 街宣車が抗議に来たのは銀座のシネパトスだけと見られている。他の上
映館では右翼団体の抗議や高圧的な中止要請はなく「誰かの意見や圧力
と言うことではなく、この映画を上映することは社会的にも適切ではない」と
判断したからだという。筆者も映画館側に電話を入れたが「政治問題化して
いる映画を上映するのは難しい」との感触を得た。

 上映禁止のきっかけは、国会議員の圧力による異例の試写会が開かれ
たとの論評が大きく報道されたからだという説もあったが、映画館側は「まっ
たく関係はありません」と強く否定した。これは映画館側が自主的に判断し
たというわけだ。しかし5月以降、自主的判断による8館の上映が決まって
いる。


助成金の妥当性を問う


 稲田朋美衆議院議員によると、問題は映画の内容検閲ではなく、文化庁
所管の日本芸術文化振興会が750万円の公的助成をしたという点である。
稲田氏はさっそく自民党若手議員の「伝統と創造の会」(伝創会)で諮り、こ
の映画に対する助成金支出が妥当なものであるか否か内容を検討するた
め、上映会の開催を申し入れている。その映画には稲田氏自身も映ってい
た。

 ただ稲田氏は、朝日新聞が指摘するような代議士の特権で強圧的に公開
前の試写を求めたわけではない。あくまで、税金使途の妥当性を検証する
のは代議士の重要な職責の一つだと考えたからである。仮に稲田氏が事
前に試写を求めたとしても、中国人監督による映画の内容を検閲するのは
至極当然のことだ。

 稲田氏は「私たちの行動が表現の自由に対する制限でないことを明らか
にするためにも、上映を中止していただきたくない」との談話を出した。これ
に対して反対勢力は「言論の自由な表現活動ができない。それがどれほど
息苦しく不健全な社会かは、ほんの60年余り前までいやというほど経験し
ている」と問題をすり替えている。


反日映画に公的資金


 反対勢力は、映画「靖国」の上映中止は稲田氏からの試写要請が原因だ
とする追及をゆるめていない。「稲田氏が表現の自由への介入と取られる
行動に踏み切った」という批判に対して、世論は冷めている。

 つまり、稲田氏の言動が昔の軍国主義に戻る兆候だとする発想は、問題
のすり替えである。公的資金が支出された映画にDVDすらなく、3月12日
になってやっと国会議員向け試写が開かれたという制作側の非公開性、閉
鎖性、不誠実さは問題ではないか。

 検閲とは、国家機関が表現内容を吟味・調査して非合法を取り締まると
いうものだ。その内容が明らかに反日を目的としていたり、事実無視や日
本の冒涜を行っていたりしたなら問題である。ましてや国民の貴重な税金
を使って、日本を貶めるような映画に対する助成金の援助は断じて許され
まい。


騙された刈谷氏


 本来は国会議員が単に助成金の妥当性を問うことから始まったものであ
るが、そのうちいくつかの問題点が浮上した。自民党の有村治子参議院議
員が国会で、映画に登場する刀匠・刈谷直治氏に関する事実関係を指摘し
ている。

 李監督は当初、靖国刀匠のドキュメンタリーを撮りたいと熱心に説得した。
すっかり信用した刈谷氏は、自らの刀匠人生における最後の仕事と考えて
引き受ける。刈谷氏は靖国を愛し、匠に一生を賭けた仕事師としての誇りを
持っている。

 ところが制作中に映像を見せてもらったところ、靖国問題にまつわる政治
的なシーンがたくさん登場したため「これは話が違う」と不信感を持つように
なった。しかし李監督は「大丈夫です、日本政府系から助成金まで出ている
のですから」とあの手この手で刈谷氏を丸め込んだ。


刈谷氏の人権問題


 有村議員が刈谷氏宅を訪問した際、刈谷氏から「自分の名前と映像を省
いてほしい」と嘆願された。同席した夫人も「一度ビデオを持ってきたので見
ましたが、主人が当初聞いていた映画とはまったく違っていたので、その後
は誰とも会いたがらなくなりました」という。(週刊新潮4月17日号)

 結局のところ刈谷氏は、李監督に騙されたのである。靖国刀匠一筋に人
生を賭けてきた刈谷氏の職人道は台無しになったわけだ。つまり、日本の
伝統文化である靖国刀匠に関する映画とは違った方向に制作されている
ことが分かった。

 3月12日の試写会に参加した議員の一人は、映画の終わり頃に反日宣
伝に使う旧日本軍蛮行の偽造写真が用いられていたという。刈谷氏の「靖
国刀」を映像の中心に添えることで、南京虐殺や百人斬りが事実であるか
のように想像させるのが狙いであるかのようだ。つまり刈谷氏を騙して反日
映画を制作したとしか思えない。今回の大騒動は、人権侵害という大問題に
発展することも考えられよう。


すべては問題のすり替えだ


 映画「靖国」は問題だらけの映画だとの見方がある。日本人の魂である伝
統と精神性の高い神聖な題材を、中国人の監督が扱うことに問題があった。
この数年中国が執拗に従軍慰安婦や南京大虐殺、靖国参拝問題を宣伝・
情報攪乱してきた、本当の狙いは何であったのか。

 中国はチベットやウイグル、台湾問題をはじめ深刻な国内問題と、世界か
らの批判の眼をそらしたがっている。こうした問題をすり替えるために、事実
無根の創作された歴史問題を持ち出し、日本こそ悪の根源だとのイメージ
を内外に宣伝する工作だ。

 たとえば、中国はチベットを侵略して人権を踏みにじっていながら「悪いの
はダライラマである」とごまかし問題をすり替えている。しかしチベット人の
苦しみについて、日本の人権派グループのみならず保守系論者ですらその
実態を声にしていない。チベットでは大方の青年達が、仕事もなく安い賃金
でその日暮らしの生活を強いられ、若い女性は売春で身を立てているのが
実態だ。つまり彼らには希望どころか、人間らしい生き方すらないのである。


中国人の戦術


 中国はあの手この手を使って日本の歴史観を捏造し、多角的な圧力をか
けてくる。映画「靖国」もその一つではなかろうか。中国の目的は日本人の
精神や伝統文化、歴史を破壊して日本人を骨抜きにすることに他ならない。
それゆえに日本罪悪論の演出は必要不可欠なのである。

 チャンスと見れば機会あるごとに何度も同じ問題で挑発し、日本側がひ
んだところで叩く。東ガス田開発問題も安倍前首相と胡錦濤主席の間で、
07年の秋頃までに解決するとの合意があった。しかし福田首相は「相手の
嫌がることはしません」と先送りしている。

 日本は自国の不利になること、国益を害する不当な問題には毅然とした
不快感を中国に対して表明すべきではないか。今回のような中国の不当な
要求や介入、明らかな反日映画による伝統文化への侵害は、一度許容すれ
ば勢いづき、日本の歴史や伝統を否定する動きが加速する。


時代の変化に日本も変われ


「靖国」の上映中止は、国会議員や公的機関の圧力によるものではないし、
その他の妨害行為があったわけでもない。それならなぜこのような大騒ぎ
になったのか。これはそもそも稲田議員達の行動に対して、一部勢力が異
常に反応したことによるものだ。

 映画館が上映を中止するのは怪しからん、という声もある。日教組の集会
に会場提供を拒否したグランドプリンスホテル新高輪の例も引き合いに出さ
れた。ホテル側は「宿泊客らの安全を守りたかった」と釈明しているが、本音
は別のところにある。言葉のトリックではなく、日教組にも中国人にも不信感
を持つ世論が背景にある。

 戦後日本では、米国に作られた憲法と左派勢力が絶対的な権限と支配力
を持ってきた。しかしグローバル化社会や大競争時代を迎えて、情報が世
界を行き交うようになったのである。今や我が国の若い人たちの間で、右も左
もおかしい、イデオロギーを持ち出すのは時代遅れだ、こんな論争で日本が
よくなると思っているのか、との危機感が見て取れる。台湾や韓国の新しい
リーダーが親日になったのと同じで、日本が底流から大きなうねりを上げて
変わろうとしているのは時代の趨勢といえよう。
次回は
5月1日(木)

稲田先生のホームページが更新されていました。

「映画「靖国」の助成金問題について産経新聞正論に書きました。
新聞では字数に限りがありましたので割愛していないものをこちらに掲載させて
いただきます。」
とありましたので送付させて頂きます



◎2008年04月09日(水)14時01分 稲田朋美から皆様へ! http://www.inada-tomomi.com/diarypro/diary.cgi?field=1

映画「靖国」の助成金問題について産経新聞正論に書きました。
新聞では字数に限りがありましたので
割愛していないものをこちらに掲載させていただきます。
 表現の自由、言論の自由が保障されているわが国で、どのような政治的、
宗教的宣伝意図のある映画を
制作し公開しようと自由である。日本は政治的圧力により映画の上映を禁止し、
書物を発禁にするような非民主主義国家ではない。
私と若手自民党議員の「伝統と創造の会」(「伝創会」)は、映画『靖国 
YASUKUNI』(李纓監督)自体ではなく、そこに文化庁所管の日本芸術文化
振興会が750万円の公的助成金を出していること、その一点を問題にした。


発端は「反日映画『靖国』は日本の助成金750万円で作られた」という平成
昨年12月20日号の週刊新潮の記事だった。この映画を試写会で観た複数の
人が映画のなかに弁護士時代の私が映っていると教えてくれた。
もちろん私はこの映画で観客の眼にさらされることを同意したことはない。


今年の2月に伝創会で助成金支出の妥当性を検討することになり、文化庁に
上映をお願いした。当初文化庁からは映画フィルムを借りて上映するという話が
あり、日時場所も設定したが、直前に制作会社が一部の政治家だけにみせること
はできないというので、すべての国会議員向けの試写会になった。一部のマスコミ
に歪曲されて報道されたような私が「事前の(公開前)試写を求めた」という事実は
断じてない。公開前かどうかは私にとって何の意味もなく、映画の「公開」について
問題にする意図は全くなかったし、今もない。  


 結論からいって同振興会が助成金を出したのは妥当ではない。日本映画である、
政治的、宗教的宣伝意図がない、という助成の要件を満たしていないからだ。

まずこの映画は日本映画とはいえない。同振興会の平成20年度芸術文化振興
基金助成金募集案内によれば「日本映画とは、日本国民、日本に永住を許可された
者又は日本の法令により設立された法人により製作された映画をいう。ただし、
外国の制作者との共同制作の映画については振興会が著作権の帰属等について
総合的に検討して、日本映画と認めたもの」としている。

映画「靖国」の制作会社は日本法により設立されてはいるが、取締役はすべて
(名前からして)中国人である。
この会社は、平成5年に中国中央テレビの日本での総代理として設立されたという。
映画の共同制作者は北京映画学院青年電影製作所と北京中坤影視制作有限公司
である。製作総指揮者、監督、プロデューサーはすべて中国人である。このような映画が
日本映画といえるだろうか。ちなみに政治資金規正法では、日本法人であっても外国人が出資の過半を有する会社からは寄付を受けてはいけない扱いが原則である。
 

さらに映画「靖国」は、政治的存在である靖国神社をテーマとして扱っており、
そもそもが政治的宣伝である。
小泉総理の靖国神社参拝をめぐっては、国内外で議論があった。特に日中関係は
小泉総理の参拝をめぐって首脳会談ができなくなるほど政治問題化した。


映画「靖国」のメインキャストは小泉総理と靖国神社を訴えていた裁判の原告らである。
私も弁護士として、靖国神社の応援団としてその裁判にかかわった。その裁判で、
原告らは一貫して「靖国神社は国民を死ねば神になるとだまして、侵略戦争に赴かせ、
天皇のために死ぬ国民をつくるための装置であった」と主張していた。
映画「靖国」からは同様のメッセージが強く感じられる。映画の最後でいわゆる
「南京大虐殺」にまつわるとされる真偽不明の写真が多数映し出され、その合間に
靖国神社に参拝される若かりし日の昭和天皇のお姿や当時の国民の様子などを
織り交ぜ、巧みにそのメッセージを伝えている。


いわゆる「南京大虐殺」の象徴とされる百人斬り競争―私は、戦犯として処刑された
少尉の遺族が、百人斬り競争は創作であり虚偽であることを理由に提起した裁判の
代理人もつとめた。結論は遺族らに対する人格権侵害は認められなかったが、
判決理由の中で「百人斬りの内容を信用することが出来ず甚だ疑わしい」とされた。

ところが映画「靖国」では、この百人斬り競争の新聞記事を紹介し、「靖国刀匠」を
クローズアップすることにより、日本軍人が日本刀で残虐行為を行ったというメッセージ
を伝えている。


 これらを総合的に判断すると、映画「靖国」が、「日本映画」であり「政治的宣伝意図が
ない」とし、助成金を支出したことに妥当性はない。なお、この映画には肖像権侵害や
靖国刀が靖国神社のご神体だという虚偽の事実の流布など法的にも問題があることが
有村治子参議院議員の国会質疑で明らかになった。 
 

私たちが文化庁に上映を依頼したとき、映画は既に完成し国内外で試写会が行われ
ていた。配給会社によれば、釜山映画祭(韓国)、サンダンス映画祭(米国)、ベルリン
映画祭(ドイツ)等の国際映画祭で高い評価を得たという。
私は弁護士出身の政治家として、民主政の根幹である表現の自由を誰よりも大切に
考えている。だからこそ人権擁護法案にも反対の論陣を張っているのだ。今回の上映の
要請が「事前検閲であり表現の自由に対する制約」という捉え方をされ、そのような
誤った報道をされたことは、私の意図をまったく歪曲したものであり、許し難い。


民主政の根幹である表現の自由によって私の政治家としての発言の自由を規制しよう
という言論があることにも憤りを感じる。外国による政治的宣伝の要素のある映画への
助成は極力慎重に行われる必要があるだろう。表現や言論は自由であり、最大限尊重
されなくてはならないのは当然だが、そのことを理由に税金の使われ方の妥当性を
検証する政治家の言論の自由を封殺しようとすることは背理である。

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