全国の皆様・FAVSの皆様
引き続き「障害者権利条約」について書いています。
「障害者権利条約」その8-1この8では、条項の概要を述べています。
第1条
条約の目的について述べている。全ての障害のある人に全ての人権および基本的自由を保障することを目的としている。
特定の障害のある人について障害のある人に含まれるとしている。
それは長期の身体的、精神的、知的または感覚的な損傷(インペアメント)のある人です。これらの損傷は様々な障壁ゆえに社会参加を妨げることがある。
第2条
言葉の定義
・ 「障害に基づく差別」
障害に基づく差別とは人権および基本的自由に制限をつける目的または効果を有するもの。この差別には合理的配慮を行わないことを含む。
・ 「合理的配慮」
合理的配慮とは特定の場合に必要とされる人権および基本的自由の平等な享受または公私を確保するための調整のことをいう。
第3条
条約の一般原則
・ 自分で選択する自由を含む個人の自律
・ 人間の多様性の一環としての障害の尊重
・ 非差別
第4条 一般的義務
全ての人権および基本的自由を障害のある人に差別なく保障し、締結国が条約を実
施するために法律およびその運用の改正等の適切な措置をとるよう求めている。
一般義務についての4条の重要な条項は、条約の履行および障害のある人と関連する問題について対処するにあたり、障害者団体と密接に協議しなければならないとしているところ。
4条を実施するにあたり、何が必要か?
障害のある人の人権を侵害する法律、政策およびその運用を廃絶するために4条だけでも、または他の条文と併せてでも活用することが出来る。
1 すべての差別的な法律は廃止されるべき。
差別的法律には後見人制度、法的無能力を定めた制度、法的能力の制限および法的行為(選挙や結婚の権利の行使等)を障害に基づいて認めないとする条項などが含まれる。さらに自由を剥奪し、インフォードコンセントに基づく自由な同意なしに精神化治療の介入を認めるような精神保健法も含む。
2 精神障害者に対する差別は法律で禁止されるべき。精神障害者も他の様々な障害のある人と平等に差別禁止法の対象に含まれるべき。
3 締結国は公務員、または公的機関において障害に基づいた差別がなされないよう確保しなければならない。でなければ条約違反となる。また政府は個人、組織および企業における差別がなくなるような措置を取らなければならない。
4 強制的かつ暴力的な精神科医療の介入は差別を継続させるものであり、廃止されるべき。
5 精神医療ユーザーとサバイバーの団体は、条約および自らに関連したすべての法律や政策の実施において意見を聞かれ相談される権利がある。
6 条約における権利保障を実施し、違反に対する法的措置を講じます。
第5条 平等および差別されないこと
法律の平等な保護および利益を保障し、障害に基づいた差別を禁止し、合理的配慮が行われることが保障されています。
5条の実施には何をする必要があるのか。
1)すべての形態の差別の禁止と差別禁止法の強化を図る
2)精神障害者への合理的配慮とは何かということを確認し、このような配慮が行われることを確保する。
合理的配慮の必要な状況とは政府機関(警察や刑事司法体制を含む)との関係、教育や労働の場、法的能力の行使(支援された意思決定)等を含む。
第6条 障害のある女子
障害のある女性および少女が人権および基本的自由を平等に享受することを保障し、女性の地位向上、発展およびエンパワメントを確保するための措置を取ることを保障している。
6条の実施には何をする必要があるのか。
1)性別または障害、もしくは性別と傷害の相互作用に基づいた差別から女性および少女を保護する
2)精神医療ユーザーとサバイバーの女性の受けている差別の複合性および複雑性を確認し、適切な措置を取る。
例えば
性別に基づいた暴力および差別は精神医療における暴力と以下のように
相互に強化し合っている。
・強姦の被害者やサバイバーの経験に精神医学的レッテルを貼る
・女性と男性を一緒に収容している施設は、レイプを助長していることになる
・電気ショック療法と精神科の薬は、女性の抑圧に対して抵抗する能力をこわす悪影響がある。
・これらの暴力は女性に限られたものではないが、精神医療サバイバーの体験の一部として特記されるべきこと。暴力からの保護の義務(16条)および文化的な固定観念との闘い(8条)は、女性差別禁止条約(CEDAW)における同様の義務と並び、性別および障害の観点から上記のような例も含んで提起される必要がある。
(以下は 8-2へ)