人権擁護 韓国の実例 その5
国家人権委員会のもと、前進する韓国の人権政策
ヒューライツ大阪の総括研究員は、前進する韓国の人権政策の最新事情を取材しています。
■ 国家人権委員会の訪問
韓国国家人権委員会の最近の特徴的な取り組みとして雇用面や学校教育面での女性差別撤廃に向けた取り組みを紹介された。韓国社会の雇用面の課題として、非正規職員の存在があり、女性が70%近くを占めている。また教育現場の管理職のうち女性の比率がまだまだ低く、3分の1には全然満たない現状がある。これらについて、国家人権委員会として積極的に是正勧告をおこなっていることなど、政策提言活動を活発に行っている点を紹介された。
とくに政策提言(勧告と意見表明)は国家人権委員会機能の中核をなすもの(法19条、25条に規定)で、人権関連の法令、制度、慣行について改善勧告や意見表明を精力的におこなっている。これは国の機関だけでなく自治体に対しても、人権関連の法令・条例の制定・改定に際しての協議を求めたり、国連に提出される政府報告への意見提示なども行っている。
■ 公権力による人権侵害を厳しくチェック
人権相談・救済活動では、電話、郵便、面談などで03年5月末までの半年間で24,009件の相談を受理。このうち人権救済申し立て(陳情)は5,114件あり、このうち公権力に関わる人権侵害は4,051件(拘禁施設1,773、警察1,146など)、私人間の人権侵害が316件、その他が747件となっている。人権救済申し立て(陳情)は、受理された後、人権委員会による調査がなされ、合意勧告や調停、救済措置、告発、協議勧告などの措置がとられる。現在、5,114件の申し立てのうち2,985件を処理し、残りの2,129件は調査中だという。「国連パリ原則」にもとづく政府から独立した国家人権委員会は、公権力による人権侵害を厳しくチェックしている姿が浮き彫りとなった。
■ 特定職業従事者への人権教育・研修に全力
人権教育・啓発の取り組みでは、(1)警察、検察、法執行官の教育、(2)小・中・高校の教員教育、(3)大学での人権講座開設への協議、(4)人権専門講師団の編成、に取り組んでいる。
今後は、小・中・高校の教科書の分析も国家人権委員会独自で行い、政府(教育人的資源省)に勧告をする予定であり、「人権教育推進10年計画」の策定も政府に勧告をする予定。
以上のように、結成後1年余りを経過した国家人権委員会は、期待通りの活動を推進し、韓国の人権政策の前進に大きく寄与している。
これらの実例は、日本でどの団体が喜んでいるのか、どの組織が成立をたくらんでいるのかしっかりと判明させてくれています。