老兵の独り言

八尾市をはじめとする全国での左翼情報チェックと真正保守の陣営拡大を願っています。 国連をはじめとする人権条約を基礎とする国内法の点検と法破棄運動も行っています。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より転載します。 
    
 増派兵士五万のうち、三万人はダムの決壊防止目的である
  都江堰上流の紫坪舗ダムが決壊すれば、都江堰市一帯は水没の懼れ

 四川省大地震の被災現場へ人民解放軍の増派兵士五万のうち、じつに三万人は犠牲者救助目的ではなく、ダムの応急工事と決壊防止のために派遣されたとNYタイムズが伝えた(15日付け早版)。

 またプルトニウム型核兵器製造工場が付近にあり、被災状況は機密扱い。この核兵器工場にも部隊は急派された。
 落下傘降下のための空挺団は豪雨をついて、文川周辺に落下を強行したが、四名が死亡、十名の兵士が行方不明と多維網が伝えている。

 人民日報は四川省全体で51のダムが亀裂を生み、いくつかが危険だと認めた。

 また人民日報ネット版5月15日付けは、
「紫坪舗ダム、都江堰下流、成都平原の安全の確保を目標に、紫坪舗に現場対策指揮本部を設置した。 都江堰水利施設は紫坪舗ダムの下流に位置するため、紫坪舗ダムに安全上の重大な問題が生じた場合、都江堰水利施設と都江堰市も水没の危機に瀕する」
としている。

この紫坪舗(ジーピンプ)ダムは建設に多くの環境保護団体が反対し、国連でも問題か、世銀は融資しなかった。数年前から曰く付きのダムである。

 博訊新聞網(5月15日)は、それどころではなく、紫坪舗ダムはすでに発電施設はすべて機能停止、ダムに亀裂が入っており、避雷針は倒壊している。
中国の著名な地震学者・氾暁針は、「紫坪舗ダムは極めて危険、上流に余震が続いて山崩れ、土石流などが起これば二週間以内に亀裂が膨らみ、ダムは決壊する懼れがある」と警告している。
 

 ▲最悪の被災地、文川はチアン族の農業地帯

 さて旅行の記録を調べたところ、小生は都江堰に二回、そして被害のもっとも酷い文川には、成都からバスに十三時間揺られて九寨溝へ行ったおり(06年六月)に通過していた。

 記憶を蘇らせると、急坂が崖道、そのすぐ脇が泥まみれの急流。狭い道路をバスは70キロから80キロのスピードで猛烈に登攀し、河川流域に住むチアン族が、川エビ、川砂利を工夫して川縁や中州に収集し、その川砂が、建築ブームの生コン需要のため、かれらの唯一の産業とみた。
セメント工場と煉瓦工場が散見、ほかにこれという産業はなかった。
 一面は段々畑、水牛。農作業はトラクターは稀で、人手に頼っていた。(嗚呼、あの少数民族の素朴な人々が犠牲になったのか!)。

(注「文川」の「文」はさんずいがつきます。発音はウェンチュアン )

今週の山本先生のコラムでは、小生の未知の事についても触れていただいていて、大いに勉強にもなりました。



山本善心の週刊「木曜コラム」<第181号>2008.05.15
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

                         時局心話會代表 山本善心

今週のテーマ

チベット騒乱の仕掛人

 3月10日、チベットで大規模な反中国デモが行われたが、このデモがな
ぜ突然暴動に変化したのであろうか。商店街近くの車両は放火され、商店の
シャッターやドアが破壊される映像が世界に放映された。しかし略奪・放火
された商店で生き残った18歳のチベット人女性は、「デモ隊数人が店内で
略奪・放火したが、犯人の若い男達の言葉はチベット語ではなく中国語で
した」と述べている。

 中国では70年前から、チベット暴動の火付け役は中国の特務兵士と私
服警察だと見られてきた。彼らはチベット僧侶や市民に変装し、今回と同じ
ように寺院に放火、商店を襲撃し、チベット人のデモ隊に銃の発射などを繰
り返してきた。その都度中国人が「これはダライ・ラマ法王が命令したもの
で、チベット人は諸悪の根源だ」と言ってきたが、今回の暴動と酷似してい
まいか。

 中国共産党の戦略・戦術の基本は、敵側にスパイ工作員を送り込んで敵
側が暴動を起こしたかのように見せかけ、それを根拠にデモ隊に乱射する
というものだ。これらチベット事件の全貌を示す資料や記録(中国人記者・
唐達献による)が残されている。

 中国人はどのような悪事を行っても自己を正当化し、謝罪や反省をするこ
とはない。いかなる事実や証拠を見せつけられても、自分たちの罪は絶対
に認めないのである。毒入りギョーザ問題でも、一部を除くすべての日本
人は「真犯人は製造元の天洋食品だ」を考えていよう。封印された製品の
中から大量の殺虫剤や農薬が出てきたという、動かしがたい事実があるか
らだ。

 現地の声によると、今回の暴動は中国人がチベット人に変装して起こした
もので、座り込みで抗議した僧侶数十人に人民解放軍が発砲・暴行したこ
とが事件の発端だという。このような事態がなぜ、同じように繰り返されてき
たのか。

 
中国がチベットを侵略


 1912年の清朝滅亡後、チベットは独立宣言を行ったが、1949年の中国
建国の2年後、人民解放軍がラサに侵攻。その後は中国共産党幹部がチ
ベットの政治制度や宗教・伝統文化に介入して、共産党思想を人民に強要
した。

 その後、チベット語は仏教語とされ、学校では中国語教育を強制した。建
物や施設、道路の名前までチベット風のものは消され、中国風に塗り変え
られたとのことだ。

チベットは仏教国であり、武器を持たない平和主義、非暴力路線が国是
である。平和憲法と平和主義を掲げて自国の防衛を怠る国は必ず他国か
ら侵略される、というモデルケースに他ならない。


チベット人虐殺の歴史


 ダライ・ラマ14世は70年代後半に独立要求を取り下げ、88年には公式
に独立の可能性を放棄した。ダライ・ラマの平和主義、非暴力路線、高度
な自治要求という曖昧な姿勢は国家の資格を失うもので、仏教国だという
甘えは済まされまい。

 なぜチベット人は毎年のように暴動を繰り返してきたか。 『ダライ・ラマ自
伝』(文春文庫)によると、チベット蜂起に対する中国側の制裁として、磔、
生体解剖、打ち首、焙り殺し、撲殺、生き埋め、斧で引きずり回して殺す、
「ダライ・ラマ万歳」と再び連呼できないよう舌を抜くなどの残酷行為で、数
十万の人が殺されたとの記録もある。

 ダライ・ラマは中国がチベット人を迫害している状況を国際社会にアピール
し、1989年ノーベル平和賞を受賞。パリ市議会から今年4月21日、パリ名
誉市民の称号が贈られた。


毛沢東は「チベットは外国」と容認


 1936年、アメリカ人記者エドガー・スノー氏が延安で毛沢東にインタビュ
ーした。その中でチベット地区に長征の途中、紅軍が食糧補給や宿泊のこ
とでチベット人に世話になったとの話に及び、毛沢東は「それは我々が外国
に負っている唯一の債務だ」と述べている。さらに1945年、毛沢東は「チベ
ット民族による自立防衛力を強化せよ」と忠告した。

 しかし1949年、スターリンは「チベットをわざわざ独立させて中国の(手に
入る)領土を失うべきではない」と忠告、米ソ冷戦構造という社会主義と資本
主義の陣取り合戦の中で「中国は領土問題に寛大すぎてはいけない」と中
国に勧告した。(2006年、第3期チベット大学学報の胡岩氏論文より)

 後年、毛沢東の寛大なチベット政策は変更され、平和主義を国是として自
衛能力を持たない平和主義のチベットは「中国の神聖な領土」として併合さ
れた。


チベットの観光開発


 チベットは中国南西部の高原地帯に位置し、ヒマラヤ山脈(平均標高40
00m以上)に囲まれている。区都ラサの自治区人口は600万人(チベット
亡命政府発表)とみられる。ほとんどがチベット仏教を信仰している。

 2006年に青蔵鉄道が開通して、観光事業や不動産の乱開発が行われ、
経済的侵略と中国人の移住流入が加速。今や現地のチベット人には何ら恵
みもなく、文化、自然、宗教の生存環境が破壊により、むりやり中国に同化
された。

 さらに中国政府は、1000億元の総予算でチベットに大空港と180ヵ所の
観光プロジェクトの建設を計画中だ。国内外からにわかに注目されてきた観
光と資源の開発が計画されている。


資源の宝庫と軍事基地


 もともとチベットはダライ・ラマを中心とするチベット仏教の世界であったが、
「民族解放」という名の下に漢族化されつつあり、チベット語も話せない状況
になっている。中国のチベット侵略を正当化するためのごまかしとすり替え
に、世界は翻弄されるとの見方が大勢だ。

 チベットは美しい自然を誇る仏教国であるが、中国は米国の主要都市や
インドを射程に収めるミサイル基地をチベット各地に点在させている。

 チベットは美しい自然や環境を持つ観光資源の宝庫と期待されている。さ
らに河川や雪解けから得る美味なチベットの水は、今後中国の救世主とな
ろう。同時に豊富な天然ウランや鉱物資源(金・銀・銅)、オイルシェール(石
油を含む水成岩)など、資源は無尽蔵だ。中国にとってチベットは、自然と
資源の宝庫なのである。


聖火リレー中国旗で殴打


 さて長野の聖火リレーでは、日本在住の中国人留学生が大挙して動員さ
れ、チベット人や日本人に対する暴力行為があったと聞いている。日本の警
察は、抵抗するチベット人や日本人を助けようとはしなかった。しかも日本側
にはたくさんの怪我人が出ているというのに、中国人の違法行為はあえて
見逃している。マス・メディアがこの事実を報道しないのはなぜか、インター
ネットではこの問題で抗議が殺到した。

 知人のA・T氏は筆者宛に「長野聖火リレーでは日本の地でチベット人に対
する暴力と同じ無法行為が白昼堂々と行われている。こんな時こそ“人権こ
そが命、人権を守れ”と言う市民活動家の声が聞こえてこないのはなぜか」
という意見を寄せた。日本人はチベット人と同じ犠牲者だというのだ。

 聖火リレーの行く先々で、聖火リレー走者と伴走する青ジャージ集団(北
京五輪に備えた特殊部隊)や、沿道を埋める中国旗と中国エキストラの異
常な光景を眼にしたものだ。すべてが中国優先、中国一色の聖火リレーで
あった。中国のやることなすこと一切に目をつむる警察の行動矛盾は、日
本の衰退現象に見える。

 
胡錦濤の訪日


 5月8日、約10年ぶりに来日した胡錦濤国家主席の歓迎レセプションがグ
ランドプリンスホテル赤坂で行われた。これは日中友好7団体の主催によ
るものだ。胡主席は会場に15分遅れで到着したが、2000人を超える友好
団体の参加者が万雷の拍手で出迎えた。

 さて、胡主席は会場で「日中関係は最も重要な二国間関係の一つ」と強
調。「日本は戦後平和国家としての歩みを堅持した」と積極的に評価した。
訪日の目的は日中関係の修復にあると考えられるが、反日デモの反省と、
日本企業の撤退防止など、日中関係の修復が中国の課題であり訪日の
目的だと強く感じられた。

 しかし中国の覇権主義体質に一歩も揺るぎはない。ましてやオーストラリ
ア、北朝鮮、台湾、チベットに見られる中国の影響力と支配力という大きな
流れに、日本も呑み込まれようとしている。胡主席の対日柔軟姿勢は歓迎
するが、一方中国の覇権主義が日本国の盛衰・存亡に関わる危機も迫っ
ていよう。日本の政局は、与野党が目先の瑣末な問題で政争に明け暮れ
ているときではないと直感した。

次回は5月22日(木)

今朝の報道番組で、「英雄的に救助活動しているニュース、自己犠牲的に救助活動しているニュースを放送しろ」と共産党中央は指示を出している、と報じていました。

今後そのようなニュース・写真が多くなること請け合いです。
以上小生のコメントです。


 追加五万の軍隊を被災地に派遣、しかし国民の不満は相当に根強い
  四川省被災地に一番乗りは「中央電子台」。情報操作が明瞭
****************************************

 NYタイムズの記事をみて首を傾げた。
「いち早く現場から報道しようと、中国の歴史始まって以来、規制のない報道が続き、温家宝首相の現場での陣頭指揮が目立つ。『軍が諸君らを助けに来る』と温首相は激励しながら、軍指導部に強く命令している。『早くやれ、可能なコトはすべて迅速におこなえ』。ミャンマーの救援隊受け入れ拒否と対照的である」(5月14日号)。

 この記事を書いたアンドリュー・ジャコブ記者は、北京からテレビをみて記事をものにしているようだ。
現場で本当に何が起きたかを見ていないのではないか。

 国営「新華社」と「中央電子台」は温首相と軍の活躍しか放映していない。
 英雄的な救助活動、孤立していたチベット族とチアン族の多い「文川」への一番乗りの軍とヘリコプターの活躍。30時間ぶっとおしで歩いて駆けつけた軍が「英雄」らしい。
 目的は明らかである。
北京五輪を前に『愛国主義』に、災害救助を転用しているのだ。

 疑問はネットの書き込みから上がった。
 「こんなときに聖火リレーを派手にやるのは恥ずかしくないか」「外国の援助を受け入れるべきではないか」。
 もとより第一報の映像は成都大学の学生寮が揺れる映像で、学生が写メールから流した。ネットは「当局は一週間前から地震を予知していたのに知らせなかった」という投書も目立ち、軍の英雄的救援活動を激賛する「やらせ」の投書の間隙をぬって、頻々に掲載されている。

 

 ▲日本のテレビが以外に活躍した

映像の断片が或る事実を物語る。
 「怪我をした身内を抱える夫人が軍に『早くやれ(救援を)』と怒鳴っている。(ということはテレビのいないところで軍は動いていないようだ)
 「荷物を貨車につみこむ映像では、チンタラ、渋々作業している兵隊が映し出されている」

 日本と台湾のテレビが現場へ直行しての大活躍は、国営新華社や中央電子台の、制御された情報操作の情報を越えた。
 共産党中央宣伝部はにがにがしい思いだろう。

 各社、どういうルートを使ったか、軍隊と同じくらいのスピードで現場に到着して中継を始めた。
中継車ではないから画像は不鮮明だが、倒壊した家屋、ビル、病院の阿鼻叫喚、収容所の炊き出し風景。
そのどこにも軍の活躍がない。医者、看護婦と民間ボランティアが忙しく立ち回り、日頃住民に威張っている共産党員らしき姿もない。

 それでも評価すべき変化はいくつかある。
 SARS騒ぎのおりに中国は、情報を一切隠して、そのために伝染病は世界各地へ広がった。
SARSを告発した医者を中国はいまだに軟禁している。
 世界のメディアが、こうした類いの情報隠匿を非難した。

AIDSを告発した女医も、河南省で軟禁状態にある。AIDSの実態は、いまも伏せられている。

 1976年の唐山地震は、当初から完全に情報を伏せた。いまもって犠牲者の数が分からず、最近は少なめの24万人説を流している。

 北京五輪の聖火リレーでは世界各国の“歓迎”風景と巨大な五星紅旗の林立で『愛国』を煽り、胡錦濤の訪日は天皇陛下がホテルに見送りにきた場面を特筆した。
 愛国、愛国、愛国。いったい毛沢東思想に代替できるかのように愛国を吹聴したが、民草は立ちあがらなかった。

 四川省地震は隠蔽のしようがなかった。
ならば、愛国の旗を高らかに掲げて政治宣伝に転用し、大いに利用しようとした中央情報宣伝部の指令書の存在がばれた。それを伝えたのが日本の親中派のメディアだった。

小生は今でも、日支より日台が重要と考えている。
安価な労働力を求めて、また、13億と言う人口に魅せられて大陸へ渡った企業が如何様な仕打ちを、シナから受けようが自己責任でもあり、国民の真意から離れた思考をした政府の責任でもあり、その解決に国税を使用することは許されない。

台湾を考えてみれば、シナにおける心配事は皆無と言って間違いない。
未だ未熟な部分があろうとも民主主義が定着しつつある国家でもある。日本との価値観も共通している。

こんな台湾を蔑ろにして良いはずがない。蔑ろにすればシナのように天罰が下る事になろう。

陳水扁総統は「隠れ統一派」だった(最終回)

─民進党は己の無知と傲慢に負けた

                         「台湾の声」編集長 林 建良

●李登輝氏の最後の大仕事

 台湾独立を支持してくれる日本の保守派もまた民進党熱にうなされていた。彼らは李
登輝氏に謝氏の支持を表明するように求めたのである。これは、熱病に罹っている患者
が医者に「俺と同じ病気になれ」と強要するようなものであり、国民党に影響を与え、
国民党を台湾人政党に変身させられる唯一の存在に「民進党と無理心中しろ」と要求し
ていることに等しい。

 現在の政治構造の中で、台湾に残された選択肢は一つ。それは国民党の台湾化である。
そのような芸当のできる人物はただ一人、李登輝氏その人であり、すでに3月27日の馬英
九・李登輝会談でその動きが始まっているのだ。東京駐在も視野に入れ、対日関係の最
高責任者になるとの李登輝氏の意向を馬英九は最大限に尊重しているようだ。また李登
輝氏は4月4日の読売新聞のインタビューで、台日関係は台中関係より重要だと強調した。

 これを馬英九に理解させられるのは、李登輝氏1人だけである。馬が台日関係を理解
できれば、反日の度合いも薄まるであろう。反日でない台湾は、日台両国にとって有益
だ。国民党が反日でなくなれば、中国との距離も当然遠くなる。

 なぜなら、反日は中国の国是になっており、中国の愛国教育も反日教育にほかならな
い。国民党が反日でなくなったら、中国との共通の部分もかなり少なくなり、力学的に、
当然日本に近づくことになるのだ。故に李登輝氏が馬英九政権の対日責任者となれば、
馬英九氏のライフワークとしている尖閣列島の奪還も実質上無期限に棚上げとなり、日
本にとっては紛争になりうる種を取り除くこととなるだろう。

 親日家の李登輝氏の東京駐在が実現できれば、それこそが、馬英九が日本に送る最大
のメッセージとプレゼントなのだ。そのメッセージとは台湾が親日国家であり続けると
の意思表明であり、プレゼントとは李登輝氏の知恵と豊かな国民党人脈である。当然、
最大の関門は日本がその大きなプレゼントを受け取る度胸があるかということになる。
その前提は日本が「中国を刺激するな症候群」から脱却することだが、果たしてできる
だろうか。

●中国を無害化しなければならない

 国民党政権ができて台湾の法理的独立が遠のいたと独立派は危惧しているが、民進党
政権だからといって近づくこともなかった。現在台湾は実質的に独立している状態だが、
それでも法理的に独立しなければならないのは、国際社会に国家として認められ、中国
の脅威を遠ざけるためである。

 一方、日米を始めとする国際社会が台湾を独立国家として認めない最大の原因もまた
中国にあるのだ。それこそが我々の最大のジレンマである。台湾が日米にも認められる
法理的独立国家になる前提は、まず中国が文明的な民主国家になるか、もしくはばらば
らに分裂してヨーロッパのように無害な複合国家になるかのどちらかであろう。

 馬英九は確かに中国人体質だが、彼は欧米の価値観も同時に持ちあわせている。中国
の民主派運動家たちも馬英九効果で、民主、自由、人権などの価値観が中国に影響を及
ぼすように期待を寄せているのだ。

 確かに国民党は金権体質の政党だが、国民党の支持者がその金権体質を支持している
わけではないのである。彼らのほとんどが中国の民主化を望んでいるのだ。国民党が中
国の民主化を促すことで支持の拡大にも繋がる。とすると馬英九政権なら、中国と民主
自由と人権問題で応酬することも充分考えられるのだ。日本も台湾と連携して、中国の
民主化を促していくべきなのではないか。

 台湾が大国の強権に挟まれている小国であるということを忘れてはならない。小国の
悲哀というのは、大国の勢力均衡に大きく左右されることである。日米中の力学関係に
よって、小国台湾は変貌していくのである。日本にとっての台湾の重要性は、政権交代
によって変わるものではなく、台湾が日本のシーレーンを扼(やく)していることも従
来の通りである。その台湾がこれからも民主自由な国家として存続していくことは、党
派を越えたすべての台湾人の望みであり、それが可能であるかは台湾の努力だけでなく、
日本をも含めた大国の力学関係によるものが大きいのだ。

 台湾の状況に深い関心をもっている日本が、台湾の民主国家としての存続について、
今まで行動で示したことはない。情勢が大きく変わった今、日本が自国も含めた東アジ
アをどうしたいのか、聞いてみたいものである。

 2008年4月10日 日光にて
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林 建良(りん・けんりょう)
1958年、台湾生まれ。日本交流協会奨学生として来日。東京大学大学院医学系研究科博
士課程修了。台湾独立建国聯盟日本本部国際部長。日本李登輝友の会常務理事。医師の
傍ら台湾独立運動家として活躍。著書『日本よ、こんな中国とつきあえるか?』