「障害者権利条約」その5
この条約のハイライトについてどのように述べているのか見て見ましょう。
(運動団体の見解です)
注 問題があると判断される部分について、朱書及び下線を引いています。
Q: 障害者権利条約とは
A: 障害のある人の権利に関する条約で、
障害者の人権の尊重と実施に向けての政府の義務を明確に宣言している。
Q: この条約には、精神医療ユーザーとサバイバーが含まれるのか?
A: 第1条に、この条約は
障害のあるすべての人のすべての人権及び基本的自由を保護し促進することを目的にしています。
この条文では障害のある人には
精神的な損傷のある人を含むと明記されています。
Q: この条約では、法的能力についてどのように論じているのか?
A: この条約の第12条ではすべての障害のある人を人として認め、
私たち自身の人生を決める法的能力があるということを認知することによって、略奪されてきた権利を保障してきています。
望むなら法的能力を行使するための支援を求めることもできる。このような支援は私たちが望もうが望まなかろうがに関わらず押し付けられるのではなく、支援を利用したいと願うときにだけ、提供されなければならない援助となる。
Q: 薬と電気ショック療法の強制使用を禁止していますか?
A: 第17条ですべての障害のある人に、身体的及び精神的なインテグリティ(不可侵性)を尊重される権利を認めています。これは、
希望しない治療、強制的な監禁、望まない身体的及び精神的な侵害を受けることから保護される権利だ。
17条では、この権利を障害のある人にも差別なく平等に適用することを保障している。
この保障は、保健医療の専門家がインフォームドコンセントに基づいた自由な同意に基づいて医療を提供するという義務を定めた25条によってさらに強化されている。
インフォームドコンセントに基づいた自由な同意とは、本人からのみ得られるものであって、家族や法廷やその他の者から得られるものではない。 15条では、
拷問及び他の残虐な非人道的なあるいは品位を傷つける取り扱い、または刑罰からの自由の権利を保障しており、15条には同意のない医学的または科学的な実験からの自由も含まれている。これらの条項の持つ効力が強制的な精神的治療の廃絶をもたらす。
Q: 条約では、強制的な施設収容あるいは強制入院を認めていますか?
A: 障害のある人は他の者との平等に基づき自由権を持っており、
障害に基づいた自由の剥奪は正当化できない。障害のある人も生きる権利を持ち、何処に誰と住むか選択する権利をすべての人と同様にもっています。(そして、
個人は後見人や家族が本人の意思決定の代わりを担うことなく、直接この権利行使することを認めています。 従って、
障害に基づいた強制的な施設収容、または、強制入院は禁止されています。
Q: 他者にとって危険がある精神障害をもつ人については、条約はどう述べていますか?
A: 障害のある人が
他人の権利を侵害した場合は、すべての人と同様に警察または刑法のシステムにおいて、対応される権利があります。このことは合理的配慮を受けながら処遇をされる権利をも含みます。
Q: 条約は、今後どのように履行されていきますか?
A: 政府からの報告書を受け、勧告を作成する
国際監視委員会が設置される予定です。またこの委員会は、
政府が選択議定書を批准していた場合のみ、個人からの権利侵害の訴えを受け付けることになります。さらに各国政府には条約の実施のための
中心機関が設けられ、国内監視機構も、政府その他の権力から独立して作られます。精神医療ユーザーとサバイバーも他の様々な障害者と共に、
政府が条約を履行する過程に参加する権利があります。(法の修正案作成や政策提言など)。