この記事を読んでいて、一連の同和行政を思い浮かべました。
調査もそうです。
同和と同じ論調になって行くようです。
誇り、差別、立場の違いなど、
冷静になって議論すべきなんでしょうけど。
利権にしてはいけないと思います。
◆アイヌの今:民族共生に向けて (毎日 2009/1/10)
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090110ddlk01040259000c.html
◇誇り持てる社会に−−消えぬ格差、「血」隠す苦悩
「アイヌってどういう人?」。アイヌ民族の夫を持つ胆振管内白老町の女
性(42)は、次女(18)が小学校高学年のころ口にした素朴な質問に一
瞬戸惑った。夫が「おれたちのことだ」と答えると、居合わせた長女と長男
も驚いた様子を見せた。女性が「恥ずかしがることないよ」と続けると、子
どもたちはすんなり受け入れてくれたようだった。
アイヌであることを理由に差別されてきた苦難の歴史は「アイヌの血」を
隠して暮らす人々を今なお生み続けている。
女性の長女は中学時代、友人が「あそこの家はアイヌなんだよ」と陰口を
たたくのを聞いたが、実はその友人もアイヌだった。自身の出自を親から教
えられないまま、差別する側に回る悲劇。女性は「子供にどうやってアイヌ
であることを伝えるか悩んでいる人は多い」と打ち明ける。
今、長女は21歳。「結婚で差別を受けないか不安に思うこともある」と
女性の心配は尽きない。
◇
苫小牧市内の40代の女性はアイヌの父と和人の母の間に生まれ、中学時
代に初めて差別を受けた。同級生から「お前アイヌだろ。気持ち悪い」と言
われたトラウマは今も消し難く、アイヌ関係のテレビ番組が流れると、黙っ
てチャンネルを替えてしまうことがある。
女性は「嫌な思いをしたからアイヌとして生きたくないという人は多い」
と、声を上げられぬアイヌの気持ちを代弁する。5年ほど前に子どもにもア
イヌの血をひくことを伝えたが、その後も家庭ではアイヌの話題がタブーに
なっている。
◇
差別は所得や教育の格差も生み出す。
道が06年に行ったアイヌの生活実態調査によると、道内に住むアイヌ約
2万4000人の生活保護受給率はアイヌ居住地域の住民平均の1・6倍に
当たる3・8%に上った。大学進学率は平均の半分以下の17・4%。北海
道ウタリ協会の加藤忠理事長は政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者
懇談会」で進学率の低さを取り上げ「親の世代が受けた民族差別に貧困など
も含めた複合的な要素が絡んでいる」と指摘した。
道はアイヌを対象とした高校・大学の奨学金や住宅新築・改築の補助など
の制度を設けているものの、胆振管内の生活相談員は「『アイヌであること
を隠したい』と申請しない家庭も多い」と明かす。有識者懇談会では生活支
援策を道内だけでなく全国に広げる議論も行われているが、実現しても「ア
イヌの血」を表に出せない人々には支援が届かない可能性もある。
白老町の生活相談員、竹田博光さん(59)は「求めているのは定額給付
金のような『ばらまき政策』ではない。アイヌであることを誇りに思える社
会をつくらなくてはいけない」と訴える。言い換えれば、民族の違いを越え
て互いを尊重する「共生」の実現。日本社会全体が問われている。
■ことば
◇道のアイヌ生活実態調査
道がアイヌ施策のあり方を検討するため、アイヌ民族の血を受け継いでい
るとみられる人とその家族を対象に72年から6、7年ごとに実施している。
最新の06年調査によると、アイヌは道内72市町村に8274世帯2万
3782人が住み、うち6割が日高、胆振支庁管内に集中。1次、2次産業
の従事者の割合がアイヌ居住地域の平均を30ポイント以上上回る56・3
%に達した。ただし、アイヌであることを否定している場合は調査対象外で、
識者などから「現状を正確に反映していない」とも指摘されている。
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